MORITA × DJ SHARK 「KOKUTAN 黒檀」

2025-04-06

この度、カンチレバーに木材を使用したレコード針『MORITA〜Wood Carving Cantilever〜』シリーズの第4弾として、
DJ SHARK氏とのコラボレーションモデル「KOKUTAN 黒檀」2025年4月6日(日)から2025年9月30日(火)までの期間限定で発売いたします。

44モデルカートリッジ対応針「KOKUTAN 黒檀」¥31,680(税込)
カートリッジとヘッドシェルも付属した「OMNIA KOKUTAN 黒檀」¥50,160(税込)
の2つのラインアップがございます。
それぞれの針にはシリアルナンバーが入ります。

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JICOが運営するレコード針専門店京都はなれ店※とJICOオンラインショップ限定で販売いたします。

※Feel Records 京都はなれ店
https://feelrecords.jp/kyoto-hanare/

DJ SHARK氏は京都を拠点に活動しているDJで、現在はJICOが運営するFeel Records京都はなれ店の番頭。
MORITAシリーズのファンであるDJ SHARK氏は現在DJプレイ時に「KUROGAKI 黒柿」を使用しており、約10年前にはJICOへ直接電話して「自分のモデルを作って欲しい」と直談判した経歴を持つ。
今回、Feel Records京都はなれ店開店1周年を記念してMORITAシリーズ「Professional DJ KOKUTAN 黒檀」が誕生しました。
完成に到るまでに様々な木材を試しながらDJ SHARK氏が辿り着いた音を是非お聴きください。

●DJ SHARK プロフィール
90年初期からDJ、ターンテーブリストとして活躍し、96年Japan DMC Battleのウエストコーストチャンピオンに輝く。
Technicsのターンテーブル、ミキサーの開発に協力し、Technics初のHIPHOPDJミキサー『SH-1200』は、企画段階から参加し、今も世界中のDJ達に師事されている。
(SH-1200のSHはSHARKにちなんだもの。)

【黒檀とは】

黒檀(こくたん)は、南アジアからアフリカに広く分布し、家具や弦楽器などに使用される代表的な銘木のひとつです。
その名の通り黒を基調とし、木質は高密度で硬く耐久性に優れています。
現在では世界的に流通量がとても少ないためとても貴重な木材になっています。

【MORITA × DJ SHARK 特別インタビュー】

MORITAシリーズの生みの親であるレコード針職人・森田耕太郎とDJ SHARK氏のインタビューをお届けします。
「黒檀」の特徴や今までのMORITAシリーズとの違いを話していきます。
(以降 M:森田耕太郎、S:DJ SHARK)

— 今回リリースする「黒檀」と、これまでのMORITAシリーズ「黒柿」「牛殺」「聴色」の3種類。加工していく中でそれぞれに違いはありますか?

M)実際に木を削ってみて一番硬いのは「聴色(ピンクアイボリー)」ですね。
次に「黒柿」、そして「牛殺」という感じです。
「黒檀」の場合は特に硬いということは感じないですけど、ちょっと粘いような感じがしましたね。
それがどこまで音に影響するかは分からないですけど。

S)いつも「黒柿」を使っていますが、普通のアルミカンチレバーより木の「黒柿」は音が深いというか太い、特にローが太いです。そして全体的にレンジが広いですね。
スクラッチのようなDJプレイは非推奨なので本当は擦ったらダメなんですけど、音が好きなので「黒柿」を使っています。
そして「黒柿」以外にもいろいろな木を試していく中で、今回の「黒檀」の音はハイがすごくよく出ていて、ボーカルなんかはすごくパシッと抜けてくるので「黒檀」に決めました。

— DJ SHARKさんとJICOの出会いを教えてください。

S)どうしても自分の音のレコード針を作りたくて、どこに相談したら良いのかと思い調べていたらJICOという会社があるのを知りました。
それで7〜8年くらい前に「自分用のレコード針作ってもらえませんか?」と電話で聞いたんですが、その当時は「そういうことはしておりません」と断られました。
でも今こうして夢が実現できたので、すごくありがたいことだと思っています。

仲川社長にはイベントで僕がDJしている時に初めてお会いしました。
その時はJICOの他の針を使っていたんですけど、そこで声を掛けていただきました。
そこからいろんな針を試したり、僕のスタジオに来ていただいたりしていく中で、1年半ほど前に京都でお店をやってみないかと誘っていただきました。
レコード針専門店でカフェスペースや試聴室もあり、中古レコードも販売するということで新しくて面白そうだと思いやらせていただくことになりました。

— MORITAシリーズを作り始めたきっかけを教えてください。

M)カンチレバーは金属にしても宝石類にしても共振を起こしやすい材質なんですよ。
そこで思い切ってそれらよりも柔らかい材料で作ったらどうかということで考えてみたのが
木材でした。
そして実際に木を使ってカンチレバーにしてみたことが始まりですね。

S)一本一本削ってカンチレバーに加工していってますが、太さによって音は変わったりしますか?

M)変わると思います。太い方が安定した音が出る傾向にありますね。
通常MORITAシリーズ(「黒柿」「牛殺」「聴色」)は先端に向かって細くなるようにテーパード加工になっています。
このモデルはDJ SHARK氏と打ち合わせを重ね、何度もサンプルを作っては試聴、スクラッチをしながら仕様を決めました。
その過程で「黒檀」は他のモデルとは異なりストレートになってます。

— すでにMORITAシリーズをお持ちの方やこれから聴き始める方へ一言ずつお願いします。

S)今回発売する「黒檀」はやっぱりDJの方に使っていただきたいです。
木のカンチレバーですがスクラッチしても飛ばないようになっていますし、
レコードからサンプリングして曲を作る時に良い音で取り込めるのが魅力だと思います。
あと音質については、低音から中音がボンと出て、高音もスネアやボーカルがよく抜けるようにしていただきました。
初めて自分の名前が入ったモデルを作っていただいたのでどうか聴いてください!

M)個人の好みによって音の感じ方がいろいろあると思います。
なのでお客様が自分にあった音を選べるようにMORITAシリーズはこれまでに3種類出し、そして「黒檀」が増えました。
その人それぞれにあった音を選んで楽しんでいただければと思います。

【Feel Records 京都はなれ店 1周年記念】

この度、JICOが運営する ”Feel Records 京都はなれ店” 1周年を記念して期間限定で発売する運びとなりました。

DJ SHARK氏との出会いは、彼もインタビューの中で触れていますが、あるイベントを見に行った時に彼のDJプレイを見て「まるでピアノを弾いている」ように見えました。
よどみのない動き、繊細なタッチ、どれをとっても一級品、まさにプロを感じさせられました。
何度かスタジオにも伺い、音や音楽の話を重ねていくうちに、音に対して”真摯で妥協しない心”に深く感銘しました。
言葉数が少なく朴訥とした印象を受けますが、ひとたびターンテーブルを前にするとプロの”Turntablist”と化す様は、一見の価値ありです。

森田とDJ SHARK氏が手を携え作り上げた今までにない”MORITAの音”を、この機会にぜひお楽しみください。

取締役社長 仲川幸宏

【DJ SHARK × JICO FACTORY】

【MORITA〜Wood Carving Cantilever〜とは】

「木製のカンチレバーをもったレコード針の音を聴いてみたくなった」
本製品は寡黙なレコード針職人・森田耕太郎のひと言から生まれました。
森田は約半世紀に亘りJICOの社員としてただひたすら「モノづくり」を続けて参りました。
そんな彼の精神、技術、実績を後世に残したいという意図で彼の「名」を冠した製品を発売するに至りました。

カンチレバーとは日本語では片持ち梁(かたもちばり)と言い、水泳プールにある飛込み板のような構造の総称です。
レコード針においては、材質、サスペンション性能、形状などによって音質に変化をもたらします。
従来の素材はアルミニウムなど金属製が主流ですが、天然木を採用している為、必要サイズまで削り出した後、節や亀裂が入っていると使い物になりません。
木材の持つ特性を生かし、一つずつ慎重かつ丁寧に細心の注意を払いながら組み立てています。

2019年11月に第1弾「KUROGAKI 黒柿」
2020年7月に第2弾「USHIKOROSHI 牛殺」
2023年9月に第3弾「YURUSHI-IRO 聴色」
を発売しました。

【製品詳細】

【使用上のご注意】

針先が埃などで汚れた場合には、乾いた柔らかいブラシなどを使って奥から手前側にブラシをかけてください。
決して濡らして拭き取るような湿式タイプをご使用にならないでください。カンチレバーの劣化の原因になります。

【ご注文受付期間】

2025年4月6日(日)10:00 〜 2025年9月30日(火)11:59

※ご注文受付期間は予告なく変更になる場合もございます。

【出荷開始時期】

2025年4月中旬以降