この度、SHURE Sカンチレバーの完全復刻に成功しました。
J44カートリッジの開発と同時期にプロジェクトチームを立ち上げ、カンチレバーのフォルムをSHURE社製交換針と寸分違わぬ形状にするよう研究開発して参りました。
今回は2021年11月に行った仕様変更よりもさらに発展した復刻モデルの完成品でございます。
カンチレバーはチップがピックアップした音溝の振動をマグネットの振動に伝え、音質・音場・トラッキング性能にも大きな影響を持つ最重要なパーツです。
外形0.8mm 肉厚0.04mmの熱処理されたアルミパイプを、弊社のマイスターMORITA氏が、SHURE社製を画像解析したカーブ形状になるように手作業で合わせ込んで曲げていきます。
気が遠くなるような数のカット&トライを繰り返し出来たカンチレバーを顕微鏡で確認し、交換針に組み立て、試聴を重ねてSHUREのものと比較していきます。
そこで、プロテスターやDJが満足し合格したものを元に、今度は量産化のための治具を作っていくのです。
本当に苦労しましたが、満足の出来るものがようやく出来上がりました。
これにより満を辞して、交換針の正面部にJICOロゴ(SHURE社はSHUREロゴ)の刻印を施します。
是非、オリジナルSHUREの音の広がり感や、正逆回転の際の抜群のトラッキング性能を満喫してください。
■新Sカンチレバーの仕様
①カンチレバーラウンド形状
ラウンド形状部をSHURE社製と同じにいたしました。
②盤面からカンチレバー根元までの高さ(2021年11月に仕様変更済み)
SHURE社製と同じ高さになるように従来品よりも約0.2mm高くしております。
③チップ盤面挿入角度(2021年11月に仕様変更済み)
チップがレコードの盤面に接する角度を従来品の10°からSHURE社製と同じ角度の7°にしております。
■新Sカンチレバー対象製品
・MMカートリッジ:「J44A 7」「J44D」「J50」「IMPACT」
・レコード針:「N44-7」「N44G」などのN44シリーズ
※MORITAシリーズのレコード針は該当いたしません。
下記の写真の商品が対象でございます。写真を押下すると商品ページに移動します。