SASシリーズについて

2019-06-12

SAS(Super Analog Stylus)シリーズは丸針やダエン針とは異なり、JICO独自の高品位&長寿命モデルのレコード針です。
通常のレコード針とは「カンチレバー」「針先のチップ」が異なります。

丸針やダエン針をお持ちの方は、SASシリーズのラインナップに同名のレコード針があればお手元で交換することが可能でございます。

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本ページ下部に代表的なSASシリーズのレコード針を記載しておりますのでぜひお確かめください。

SAS(Super Analog Stylus)JICO独自の高品位&長寿命モデル

SASは、特殊な先端形状によって音溝と針先の線接触を実現し、同時に音溝と針先の摩擦を低減するという、二律背反する条件を実現したレコード針です。
高音及び低音の再現性に優れ、更に長寿命化約500時間を実現しました。

SASは天然ダイヤモンドの単結晶から丹念に選別されたものを使用しています。
アナログレコードの生産にはマスターディスクが必要ですが、マスターディスクは専用の旋盤によってカッティングされます。
そのカッティング用旋盤の針先を模して、SASシリーズのチップはレーザーカットされています。
これにより、SASチップは音溝の最深部まで届き、通常の針では拾えない音まで拾い出します。
音溝との接触面積が大きくなるため、広い周波数帯域で忠実な音を再現できます。

幅わずか数ミクロンの特有の針先形状が、音溝の壁面に加わる余計な圧力を弱め、不均質な摩耗が引き起こすひずみを軽減します。
さらに、磨き上げられた針先が、レコードと針自身の寿命を伸ばしてくれます。

カンチレバーの特徴

こだわりの内部構造
針先に伝えられた振動を逃さず再生するためにカンチレバーをモビールのように一点で支える特殊な構造です。
通常のカンチレバーはこのシステムが無いため、カンチレバー全体で振動を受け止めてしまいます。

特殊形状のマグネット
One Point Tension Wire Systemの性能を最大限に引き出すために、一般的なレコード針には使用されていない特殊形状のマグネットをカンチレバーの中央にマウントしています。

SASシリーズは3種類のカンチレバーを用意しております。
各素材により再生音の特徴が変わってまいりますので、以下をご参照ください。

【SAS/B(ボロン)】
カンチレバーにボロンを使用しており、クラシックなどの繊細な音の再現が得意です。
アルミカンチレバーよりも忠実にレコード溝の情報をトレースすることが可能となっております。

低密度、高ヤング率で、音の伝播速度はアルミニウムの2.6倍です。
これにより、ボロンカンチレバーは一般的なアルミカンチレバーに比べ、より正確に音溝の情報を拾いだすことができます。

【SAS/S(サファイア)】
カンチレバーにサファイアを使用しており、剛性が高く、アナログレコードに刻まれた音の再現性がより高まります。
通常のアルミカンチレバーに比べてひとつひとつの音がはっきりとし、特にボーカルがクリアになります。

SAS/B(ボロン)に比べるとハイレゾ系の音に近いような印象です。

【SAS/R(ルビー)】
カンチレバーにルビーを使用しております。
サファイアの特徴に加え、先に向かって細くなっていくテーパーカンチ仕上げになっております。
そのため、針先の移動質量が小さく抑えられ、細かく正確に振動することでレコード溝の情報を忠実に再生することができます。

SAS/B(ボロン)に比べると、音の響きがより深くなり、生演奏の録音などは目の前に奏者がいる様な印象です。

以下のレコード針をお持ちの方はSASシリーズもぜひお試しくださいませ。
こちらに記載されているレコード針はほんの一部です。ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

※SASシリーズに関しましては、出荷日確定前であってもご注文内容の変更並びにキャンセルは原則お受け出来ません。予めご了承ください。