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アナログレコードを愛する人々 第3回 家具工房アクロージュファニチャー代表 岸邦明氏

『材によって音は変わる』 ―早速なのですが、そこに置いてあるターンテーブルは商品ですか? これは今日納品分なんですが、お客さんがお持ちのベースを作り直したんです。 ―壊れたわけでもないのに作り変えるのですか? 音が全然違ってくる様です。 ―ちなみに材は何ですか? これはメープルですね。ここで二枚を接(は)ぎ合わせています。一枚板で出来ない事もないのですが、100mmを超えて製材するって事が基本的にないんです。もしそれをやろうとすると乾燥に相当年月がかかります。もちろん、人工乾燥炉に入れたりとか出来なくは無いんですけどね。(特注サイズをやり始めると)10年位の単位で材料を用意していかなきゃならないんでね。このターンテーブルの元の材料はアッシュの滅茶苦茶目が粗い材でした。 ―メープルを選ぶにあたってはお客様と色々相談されるのですか? メープルは実際*インシュレーターとして採用実績がありますので。材を変えると音が変わるのは分かっていたんですよ。僕は一通り材料を試してきたので、どんな音がするのか推測できます。だからお客さんの持っているオーディオ機器と、その人の目指す音をお聞きして、これがいいんじゃないですかと提案してます。例えば真逆な音がする材と両方持って行って、実際聞いて頂くと納得して下さいます。 アクロージュファニチャー定番商品の椅子。ロゴのモチーフとなっている。 ―社長もレコード世代ですか? いや、どっちかと言うとラジカセ、ウォークマンの世代でしたが、中学生くらいまではLPを聞いてました。世間と同じでLPからカセットテープ、そしてCDへと変わり、LPは聞かなくなりましたね。そこから30年くらい全然聞いて無かったんです。 ―社長は一日の中でどんな風に音楽と関わっていますか? 仕事をしながらBGM的に音楽を聞くことが多いです。CDでJazzが多いですね普段は。作業場のスタッフはラジオを流してますけどね(笑)。 『経験が積み重ねられるものを』 ―この鳥居の様なロゴは起業の頃から使われているのですか? 最初から使っています。 そもそもは「アクロージュファニチャー」のAと定番でやってるこの椅子を正面から見たデザインなんです。でも見る人は殆ど鳥居だって言ってます(笑)。木工ってね、昔に遡れば、そういう神社仏閣と無縁じゃない職業なんでね。 ―営業は社長がされるのでしょうか? 僕は十年以上やってきて、この仕事では営業をやった事がないんです。音楽之友社さんがそばにあるってのも、越して来て分かってて、エンクロージャーも何度も作ってきてて凄く喜ばれていたから、木工の技術がオーディオ製品に活かせればというのがありました。レーザーターンテーブルという製品の木部をうちがずっと作って来たし。だからそろそろ営業もしなきゃなと思ってたら、音楽之友社さんから無垢材でスピーカーを作れないかという話が来たんです。僕の中では作れない理由が見つからない。結局1セット10万円というものを出しました。音楽之友社として初めての高価格帯商品だった様で、それが売れたし好評だったんです。正直儲からないですが、今、次のモデルの開発手記を連載させて頂いていて、それをそのまま自分のブログに掲載する許可を貰ってるんです。それが何よりの財産になるかなってところです。 ―話が遡りますが、十数年前に木工の仕事を始めたきっかけは何だったのですか? この仕事の前は、親父の借金を返すために問屋業をしていたのですが、5年足らずで返せちゃったんですよ。両親にもちょっと貯金も渡せました。その時自分は28歳で、手元に1千万円の貯金も出来たんです。そのうちAmazonみたいな世界が来て、問屋業は永続きしないなと思ってたんです。だからセレクトショップみたいなものをするか、メーカーになるかどっちかだなと考えました。僕も商材を30種類くらい手掛けましたが、売れたのは所詮1個なんです。モノを売るって結構大変なんだなと痛感してましたので、モノが売れるサイクルの中でこの先30~40年間も俺はヒット商品を出し続けられるのかなといえば、それもしんどいなと思ったんです。で、モノづくりってなった時に、家の中にあって必ず無くならないもので、経験が積み重ねられるものでと考えました。その中から時間をかけて家具に絞ったんです。木工は何となく自分でも出来るかなという感覚があったんです。 店内の様子。木製スピーカーなども販売されている。 『知識を身に付けるため80,000kmの旅に出る』 ―どこかに弟子に入られたりしたのでしょうか? 30歳を回ってから職業訓練校に行きました。28歳で事業を親に引継ぎ、自分は木工の道に行こうと決めて、でも10代からやってる人たちに勝てないじゃないですか。いやどうするかなとなって、人並みかもしれないけど、何より知識が重要だろうと思いました。そこで見聞や情報を身につけるため3年くらいかけて海外を回ったんです。バックパッカーではなくて。当時はまだネットとかもないんで、やっぱ正しい情報というのは本なんですよね。(バックパッカーだと)本を沢山持って行くっていうのも出来ないから、車がいいな、それもキャンピングカーだって辿りついたんです。キャンピングカーっていっても買うだけでも大変じゃないですか。それで更に調べているうちに日本のキャンピングカーが海外にまだ出た事がないのが判ったんです。そこで欧米30ヶ国を国産のキャンピングカーで回るという企画書を作って、キャンピングカー専門月刊誌に持っていきました。すると「面白いね」と言ってくれて、毎月4ページの連載を頂いたんです。今度はキャンピングカーメーカーに車両を借りるべく持ち込んだら、大阪の会社が1社採用してくれました。ヨーロッパから北米、ニュージーランド、オーストラリアと二年かけて回りました。 ―全走行距離はどれくらいですか? 80,000km位ですかね。執筆しながらの旅です。 『あなたの思いをかたちにします』 ―この先の事業の展開はどんな風に考えてらっしゃるのですか? 本来なら作家みたいに自分が作りたいものを作って、それを欲しい人が買ってくれたらそれが一番いいんですが、そんなに自己表現に執着していないんです。どちらかと言ったら顧客満足の方が強いんです。お客さんが本当に欲しいものを突き詰めて作っていく方向に舵を切ろう思っていて、僕の社是みたいなものが「あなたの思いをかたちにします」なんです。誰にも負けないフルオーダーメイドの家具を作ろうというのをひたすらやってきています。今僕は丸太で材木を買ってきて製材所に頼んで挽いて貰って、3、4年かけて乾燥させたもので作ってます。一つの家具は一つの丸太からっていうのはほとんどどこもやってないです。東京都内で丸太から家具を作ってるところはうちだけなんです。そこをまず突き詰めてるんですけど、採算が取れるとは限らないです。なぜかと言えば無茶苦茶時間がかかるので。だから木工教室を始めました。今生徒さんが200人います。 ―どんな方が通われているのですか? 男女比は同じくらいで、年齢は本当にバラバラです。長野から通われている方もいますね。木工教室の質と規模としては日本一だと思っています。プロの世界の方がもう機械でしか作らない時代になってきてるんです。個人はそういう機械を持てないから、逆に手の技術が伸びたりするんです。 ―生徒さんの作品を手伝ったりするのですか? 前は手伝っていましたが、今はなるべく自分でやれる様にしています。手を貸しちゃうと「先生に最後手伝って貰っちゃったな」というマイナスな想い出が残るんです。レベルはともかくとして生徒さん自身が作り上げた方がやっぱり満足感があるというのが十数年やって学んだことです。 『無茶苦茶「とことん」みたいです』 ―フルオーダー家具というのは高価だし、そうそう買い替えないものなので、お客様が値段に納得し、満足してもらう為の社長ならではのやり方はありますか? うちに来られるお客さんって、ここに来るまでにほとんどの家具屋さんを回ってるんですね。よそで満足できなかった自分の想いが形にならなくて、それでも諦めずに探し続けたら、うちみたいな存在を発見して、藁にもすがる気持ちで来られる方が多いんです。あちこちで修理やオーダーメイドを断わられていますからね。でもブランド力が全く無いこの僕に、50万円、100万円預けていいのかってとこですよね。形があればいいけど、最初は何も無いですから。せいぜいあって図面ですよ。僕は一般的な努力は勿論しますよ。ニーズを知る為にお客さんの話をとことん聞いたりとかはね。でもその「とことん」が無茶苦茶とことんみたいですね。それは納品時に言われますね。「家の中の全ての家具を見て、こんなにとことん向き合ってくれた人はいない」って。だから現場には必ず行きます。 https://youtu.be/J-L8U_Rr2IU *オーディオ機器の下に敷く振動吸収材 インタビュー後記 ドラマの様な半生に驚きました。人生の岐路に立つ度にいつも無茶苦茶考えて、納得して選んで人生を歩まれている前向きな姿勢には、いい加減な自分が恥ずかしくもなりました。徹底的な顧客満足の追求こそが小さなメーカーの生きる道と信じて実現し、実績をあげられている事実に刺激を受けました。(こう書くと嫌がられそうですが)私がこれまで会った中で確実に3本の指に入る外見も内面も「イケメン」だと太鼓判を押します。そしていつか家具をオーダーしたいと思いながら神楽坂を後にした次第です。 家具工房 アクロージュファニチャー代表 岸 邦明(きし・くにあき) 大学卒業後、物販の仕事を行う。制作に携わらず、本当に良いものか確信を持てないまま販売することに満足することができず、制作から販売まで責任を持って行える仕事を探す。木工から家具に興味を持ち、28歳のとき、家具工房を生業にすることを志す。29歳から31歳の3年間、約20カ国をモーターホームで巡り、歴史ある国々の生活様式や文化財に触れ、どのような家具を制作していくべきかを学び、感性を高める。32歳で家具制作の訓練校に通い始めてからは木工に全力の日々。少しでも良い物を作りたいとチャレンジし続け、現在に至る。「しっかりした物を作りたい」「お客様の望みを叶えてあげたい」が今も変わらない一番の目標。 家具工房アクロージュファニチャー http://www.acroge-furniture.com ...

アナログレコードを愛する人々 第2回 田中伊佐資氏

オーディオ誌「Stereo」や「Analog」に連載を執筆中の人気フリーライター田中氏に自身の音楽との関わりや変遷についてインタビューしました。 ―音楽と出会ったきっかけは何ですか? 小学校の頃のラジオ番組ですね。洋楽の番組を熱心に聴いていました。なぜ歌謡曲ではなく洋楽なのかというと、「俺はこんなの聴いてるぜ」と友達にかっこつけたかったからです。でも、長続きしているということは、歌詞の意味もわからないけれど、どこかで好きだったんでしょうね。 うちは両親が音楽好きとかではなかったので、オーディオシステムなんてありませんでした。雑誌に付いてくるソノシート聴くための、ただ音が出るポータブルプレーヤーがあっただけなんです。そのうちヒット曲のレコードが欲しくなるわけですが、ターンテーブルが小さいのでシングル盤しか聴けないんですよ。 すると、ある日友達が「上蓋を開けたままにすればLPもかかるよ」と教えてくれたんです。レコードがプレーヤーからはみ出すんですけど、確かにいける。お小遣いをせっせと貯めてLPを買いました。初LPはビートルズの「オールディーズ*」でしたね。音が出た時にはすごくうれしかった。これからLPも聴けるぞみたいな感じで。 その後、そのポータブルプレーヤーのちゃちなスピーカーを変えました。ユニットを買い、箱を自作しました。その時の音を出した感動はすごかったです。もちろん今聴いたら全然いい音ではないでしょう。しかし、音楽を聴く喜びが無限大に広がっていくような感覚がありました。それが僕のオーディオにのめり込む原点になりました。 田中氏のオーディオルーム ―音楽の世界で生きていこうと思われたのはいつ頃ですか? それはずっと後年です。 雑誌が好きだったので、大学の頃から編集者になりたかったんです。ただ自分で文章を書こうという気はまったくありませんでした。最初は就職情報誌の編集部で仕事をしていました。音楽とは関係のない仕事です。 ある日、高校時代から読んでいた雑誌「Swing Journal」を見ていたら「編集者募集」と載っていたんですね。入社したいというよりもどんな会社なのか見たくなって、応募してみたんです。そしたら受かってしまったので、悩みましたけど、転職することにしました。 そこから音楽は、純粋な趣味ではなく仕事にもなりました。 就職情報誌の会社にいた時はちょうどバブル期に当たり、ものすごい残業をしていたんです。その残業代を使うような大した趣味がなくて、なかなか高額なオーディオを思い切って買ってしまったんです。 その後、「Swing Journal」をやめてフリーになったのですが、その時にも文章を書こうという気はなく、フリーの編集者になろうという気持ちでした。でも、フリーの編集の仕事ってそんなにないんですよ。そうこうしているうちに、面識があった「音楽之友社」や「音元出版」の編集者から「田中さん、辞めたんだってね。何か書いてみない?」という誘いがあったんです。そこで少し書いてみたら、じゃあ次もよろしく、という感じで仕事がつながっていった。その成れの果てが、この有様です(笑) ―話は変わりますが、MCカートリッジではなくMMカートリッジがお好きなようですが、それはなぜですか? 高級なMCも持っていて、使っていたこともあります。 でもMMの鳴りっぷりが好きなんです。オーディオ・シーンにおいてはMMよりMCの方が上級と位置づけられていますし、僕はそれを盲信していた時期がありましたが、ようやく自分の音に確信が持てるようになったということですね。高額であればあるほど音が良くなるみたいなことはないと思います。オーディオってそんな簡単でわかりやすい趣味ではないですよ。 ―以前当社の工場にいらした時に、「いろいろと試したが結局**44に戻ってきた」とおっしゃっていたのが印象的に残っています。 そういう人、少なくないですよ。MCは微小な情報を丁寧に扱って、後から出力を大きくする。一方、MMは初めからパンチ力がある。それは往々にして粗削りなMM的側面があるかもしれませんが、その後のオーディオシステムで磨いてあげる。自分の生理的な感覚に照らし合わせるとMMの方が合っているように思っています。 ―私は田中さんと知り合って、N44-7の良さを再発見することができました。 僕よりも遥かに音楽通の方が、「恥ずかしいんだけど、いまだに44なんだよね」とおっしゃっていたので、「もっと堂々としてくださいよ」と活を入れました(笑)。「人に『まだMC使ってるの』くらいのことを言ってやってください」と。 ―ハイエンド=MCというイメージが確立されているような気がします。 MCは高いものが多いですからね。問題なのはそのハイエンドの音が自分の志向に合っているかどうかです。原音を忠実に再生しようとすることをHi-Fiと呼ばれていますが、自分が良ければそれでいい、自分の好みに忠実であろうとすることを僕は「My-Fi」と呼んでいます。人がなんて言おうとノイジーなLo-fiがしっくりくれば、それでいいという考えです。MMカートリッジは僕にとって「My-Fi」の象徴です。 少し話が変わりますが、モノラル盤専用のヴィンテージオーディオでも僕は音楽を聴いています。ヴィンテージのシステムから出る、こちらのハートの中に土足で入ってくるようなスピード感やパワー感は、Hi-FiだとかMy-Fiだとか言っている場合じゃないほど強烈です。理屈抜きのエネルギーを感じます。 この頃のレコード針というのは、やはりMMです。この当時の音の雰囲気を現代的なオーディオでも再生したいな、という気持ちは少なからずありますね。後ろ向きな考え方のようにも聞こえますが、なんでもありなのがMy-Fiです。 ヴィンテージのモノラルプレーヤー。かなりのレア物。 ―ところでCDもたくさんお持ちですが、 CDで音楽を聴かれることもあるのですか? 仕事では聴きますが、個人的な趣味としてはあまり聴かないです。といってもCDが出てきてから長らくは、レコードは休止してCDをメインに聴いていました。レコード一筋何十年みたいな人はざらにいるわけで、僕はこうしてレコードについてもっともらしく語る資格なんてないんですけどね(笑)。 ―8トラックや4トラックのテープもお持ちなのですね。 これは最近集めたものです。アナログという意味では、レコードと同一線上にありますけど、やはり音は全然違います。8トラックの音は、いなたいというか、田舎くさいんですよ。Lo-Fiの極みですね。ただ、それがハマる音楽もあるんですよ。スワンプなロックとか、80年代ロックとか・・・"Journey***"とかいいですよね。8トラックはアメリカの音楽が合いますよね。 懐かしい8トラック(通称8トラ)の数々 ―CDとレコードはそれぞれどういった良さがあると感じますか? レコードの方が、いい音を出すのが大変だと思います。同じ予算でレコードとCDのシステムを組んだら、CDの方がいい音が出ますよ。さらに選曲とか機能的ですし、ずっと流していても自然に止まるし。しかし、自分の肌に合った音を求めて一歩踏み込もうとすると、レコードのほうがいじり甲斐がありますね。 趣味として考えた時に、レコードには大きなジャケットがあったり、中古盤の個体差があったり、プレスしている国や時期が異なると音が違ったりと、煩わしく感じる方もいると思うのですが、僕はそういうのが面白いなと思っています。 レコードの音の微妙な違いを楽しむことと、MMの針を取り替えて聴く面白さには共通する部分があります。 ―機材の違いを聴き比べる時に、どういった音楽で比較されるのですか? 聴く機材にもよるんですが、ビートルズの"アビイ・ロード"のB面に収録されている"Sun King"はわりと使います。この曲には虫の声が入っているのですが、それが右から左のチャンネルに動いていくんですよ。いい音が出ている時は、スピーカーの後ろに虫がいるように聴こえますね。 それに加えて、その曲にはヘビーな低音や強めのドラムのキックが入っているのですが、そういった低音の質感を気にしますね。その後に、メンバー全員のコーラスが入るんですよ。そのハーモニーの広がり感と音色をチェックしますね。 それからもっと一般的なチェックのポイントは、演奏に躍動感があるか、前に出てきてこちらに訴えかけてくるような感じがあるか、といった辺りですかね。なかなかうまく言えないのですが、最高なのは、スピーカーからはみ出てくるような音ですね。「最高の時はスピーカーの存在が消える」と言う方がいます。自分の目の前のスピーカーが消えて、後ろの壁が抜けてしまったように感じることです。要するにサウンドステージが出来上がっている状態です。僕が言っているのはそういう感じでもなくて、スピーカーに収まりきらないような音がドクドクと噴出している感覚です。スピーカーが120%フル回転しているような。それが僕にとっての「いい音」ですね。 機材のチェックをする時にはそういう音が出ているかどうか確認しますけど、やはり簡単には出ないですね。そういう音の片鱗が見えれば、セッティングなどの調整次第でもっといい音になる予感はあります。 The Beatles "Sun King" https://youtu.be/6bNMxWGHlTI (出典:youtube) ―最後の質問です。あなたにとってのアナログレコードとは何ですか? https://www.youtube.com/watch?v=PZryQqUQSl4&t=3s 2019年5月に発売された田中伊佐資氏の著書「ジャズと喫茶とオーディオ」好評発売中。 田中伊佐資著「ジャズと喫茶とオーディオ」出版:音楽之友社https://www.amazon.co.jp/dp/4276962927/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_b8zjDbP8NJG53 * 「オールディーズ」(A Collection Of Beatles Oldies)  ビートルズのベストアルバム。 ** SHURE M44シリーズのカートリッジのこと。 *** アメリカのロック・バンド。 田中伊佐資氏インタビュー後記 少し蒸し暑い取材当日、田中さんはわざわざ最寄り駅まで車で迎えに来てくださいました。10分ほど走り、閑静な住宅街の中で先生は突然、「ここです。着きました」と。 立派な門扉と手入れが行き届いたお庭に圧倒されつつ二階に案内していただくと、誌面等で見覚えのあるオーディオルームが!やっぱり凄い!現物はまるで違いました。私がまず反応したのは1950年代のモノラルプレーヤー。田中さんは「そこに食いつきますか!」とひとしきりモノラルについて語られ、その後取材へ。仕事なのか鑑賞会なのかわからなくなるようなワクワクする時間を過ごさせていただきました。田中さんのレコード愛に触れ、"My-Fi"についてのお話には強く共感いたしました。 取材を終えた帰路の途中で、キャスターカバンを忘れたことに気づき慌てて戻ろうとすると、自転車に載せて追いかけて来られて「大事なものを持って来ました(笑)」と・・・。そのお人柄にも触れられ、幸せな気持ちになれた取材でした。 田中伊佐資(たなか・いさし) 東京都生まれ。音楽雑誌の編集者を経てフリーライターに。現在「ステレオ」「オーディオアクセサリー」「analog」などに連載を執筆中。この5月に「ジャズと喫茶とオーディオ」(音楽之友社)を刊行。ほか『音の見える部屋 オーディオと在る人』(同)、『オーディオそしてレコード ずるずるベッタリ、その物欲記』(同)、『僕が選んだ「いい音ジャズ」201枚』(DU BOOKS)、『オーディオ風土記』(同)、監修作に『新宿ピットインの50年』(河出書房新社)などがある。ツイッターは「田中伊佐資」で検索。 ...

名人の秘密治具

日本精機宝石工業(JICO)のレコード針は職人の手作業で組み立てられており、商品や工程によって様々な治具を使い分けています。そのほとんどは全て当社が独自に作り、その多くは長年大切に使われ続けているものです。 社外に公表することはめったになかった名人の秘密治具を特別にご紹介します。 こちらは今年 秋冬に発売予定のWood Carving Cantilever商品専用の治具。 どのような作業に使うものか想像できますか?カンチレバーにダイヤモンドチップを埋めるためには小さな穴を開ける必要があります。以前ご紹介した通り、この新商品はカンチレバーに黒柿という木材を使用しますので、穴を開けるための治具も特別仕様。 つまりこの治具は、木製カンチレバーにダイヤモンドチップ埋め込み用の小さな穴を開けるためだけに作られたものです。 さらに驚きなのは なんとこの治具、職人による手作り! Wood Carving Cantilever商品の開発者が部品を集めて自分で作ってしまいました。 治具そのものも一つの芸術品のようにすら見えてきませんか?そこまでしてでも当社の職人がみなさんにお届けしたいと感じたWood Carving Cantilever の音色。職人の想いが込められた新商品です。発売をお楽しみに。 ...

「DMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPS 2019 関東予選」レポート

6月22日にCIRCUS Tokyoで開催された「DMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPS 2019 関東予選」に行ってまいりました! 当社は今大会のスポンサーをさせて頂きました! 早い時間帯からお客さんが集まりはじめ、大会開始時には会場は満員になってしまいました。 ↑物販コーナーには当社の製品を置かせていただきました。 いよいよ予選の開始。 今年の関東予選出場者は以下の13名です。 Abare Kojima ANONYMOUS DJ OM DJ Doon DJ KENGO DJ LEAH DJ MIYABI DJ NE-NYO DJ REIKO DJ Ruru. DJ SHIGETO DJ TORU. 鶴嘴 (敬称略) レベルの高さはもちろん、各DJの個性が光るセットでした! この中から6名がこの関東予選の決勝に進出します! 審査員は以下の5名です。 DJ IZOH DJ 諭吉 DJ SHOTA DJ JIF ROCK DJ NORITIHO (敬称略) 予選の審査結果を待つ間、お客さんは刑⚡鉄(ロベルト吉野&高橋’JUDI’渓太)のライブを堪能しました。ものすごい盛り上がりでした! ここで予選の審査結果発表。 見事、決勝進出者に選ばれたのは以下の6名です! ANONYMOUS DJ OM DJ Doon DJ LEAH DJ REIKO DJ SHIGETO (敬称略) この中から、DMC JAPAN FINALの出場者が決まります! この6名はこの日二回目のDJセットをプレイしてくれました。 結果発表の前に、この関東予選のオーガナイザーであるDJ IZOHさんがDJセットを披露! 大物の登場に、会場からは悲鳴のような歓声が。当然のように大盛り上がりでした。 そして結果発表。 第3位は・・・ DJ OM!! 決勝では X JAPANの”紅”ネタで審査員と観客のハートをがっちり掴んでいました。 第2位は・・・ DJ REIKO!! 2位も素晴らしい結果ですが、優勝しか狙っていなかったようで、インタビューでは悔しさをにじませていました。 そしてJAPAN FINAL に出場を決めた優勝者は・・・ ANONYMOUS!! 50点満点でぶっちぎりの優勝でした! なんと、今回で3連覇です。 審査員の皆さまからも、「文句なし」の評。 ご自身も「関東は激戦区と言われているが、僕が出る時点で激戦区ではない」と自信満々に優勝インタビューに答えていらっしゃいました! 8月のJAPAN FINALでも圧倒的なプレイを見せてほしいですね!! 以上、DMC関東予選のレポートでした。 ...

新ステッカープレゼントキャンペーン!

以前Twitterでご紹介したこちらのステッカーに加え、、、 第二弾の新バージョンのステッカーが出来上がりました! 2019年春夏バージョンとして出来上がったこちらのステッカーのモチーフは、当社最高級ラインのSuper Analog Stylus(通称:SAS)のロゴや素材のアイコンをモチーフにしたものとなっています! 7月1日〜8月31日までに当社直販WebサイトにてSASご購入のお客様に、こちらのステッカーをプレゼントします! 2種類のうち、ランダムでどちらか一枚になります。無くなり次第終了となりますので、お早めにどうぞ! ...

当社工場の職人へインタビュー(3)

当社工場で働く職人へ、インタビューを行いました。 名前:K.K  勤続年数:37年 担当:樹脂(ノブ)成型 - やりがいを感じる瞬間は? お客様からご注文をいただき製品が商品になって出荷する時です。 - 難しい作業は? 形が複雑な型番のバリ取りと、インサート成型です。部品が複雑な形のインサート成型は金型が壊れないように特に集中します。 *バリ:樹脂成型時に生じる不要な部分。 *インサート成型:金属部品(ホルダー)を金型に設置した後に樹脂を流し込み、金属部品と樹脂が一体化した部品を作る工法。 ...

アナログレコードを愛する人々 第1回 Toma Campbell氏

「アナログレコードを愛する人々」と題して、レコード愛好家の方々にインタビューを行っていきます。  第1回は、東京赤坂にあるご自身の工房で、スピーカーをはじめとするオリジナルグッズを制作されている、Toma Campbell氏へのインタビューです。 ―Tomaさんの音楽との関わり方を教えてください。  朝は、アレクサでクラシックをかけています。午後になると、レコードを聴きますね。レコードをかけるときは、気持ちにスイッチが入る感じです。 ― 主にどんなジャンルをお聴きになっていますか?  気分によって、ジャズだったり、ロックだったり、ソウルだったりいろんなジャンルを聴きます。雨が降ると気分が沈みがちなので、元気を出すためにレコードをかけるんです。ジョージ・ベンソンのようなフュージョンですとか、オリビア・ニュートン=ジョンをかけると、雨の日でも気分が晴れてきますね。 ― Tomaさんはご経歴から映像の世界の方だと思っていましたが、なぜ今、スピーカーをはじめとする音の世界へ?  もともと、音楽業界に行きたかったのですが、なかなか機会に恵まれませんでした。しかし、1980年代は映像関連の仕事が増えてきた時期で、その流れに乗りそちらの仕事に就くことができました。映像の仕事は、音と密接に関係しています。ナレーションを録音したり、映像にどんな音楽が合うのか選曲を考えたり。やはり、そういった工程が一番好きでしたね。 AkasakaBaseで販売しているスピーカーの一部。 ― スピーカー作りをなされるようになるきっかけはなんだったのですか?  iPhoneを台に乗せ音を増幅するという商品を東急ハンズで見つけ、それを自分で作ってみたんです。バックロードホーン構造のスピーカーだったのですが、iPhoneでこれほど音が変わるのなら、本格的な物はもっと劇的な効果があるのではないかと考え、作ってみたのがきっかけですね。その後、オリジナルのスピーカーを作った方が面白いと考え、一合桝、一升桝を改造したスピーカーを作って、ブログに載せたり、雑誌の企画に応募して載せてもらったりしました。同じ年の夏、東京ビッグサイトで開催されたハンドメイドフェスに参加し、スピーカーを販売したところ、好評で売り切れてしまったんです。自分の作ったスピーカーで喜んでくれる人がいることを初めて認識し、広告業界を辞め、「Sound Goods Laboratory」を始めました。 ― 今後はどういった活動を?  今興味を持っているのは、照明です。ネオン管ですとか、視覚に訴えるような癒しのグッズを作っていきたいですね。それから、ものを作っている人たちとの交流を広げていきたいです。ジャンルの違いはあっても、何かを作る人たちとは話が合うんですよね。私はスピーカーですが、花瓶を作っていたり、Tシャツを作っていたり、いろんな方がいます。そういった方たちと、フリーマーケットのような感覚で、作品を売り買いする関係を作っていったら面白いと思います。 ― あなたにとってのアナログレコードとは何ですか? https://www.youtube.com/watch?v=KToDPPPT7Kw Toma氏の工房。ここでスピーカーを製作されているそうだ。 インタビュー後記  Toma Campbell氏のアトリエは、例えるなら秘密基地だ。氏の趣味である60~70年代アメリカングッズがあちこちに何気なく置かれているが、細やかで確かなセンスに裏打ちされた、快適な空間であった。あらゆるモノが昔からそこにあるかのような佇まいで置かれていたが、取材時はまだ入居3か月であったというから驚きだ。置かれているモノのひとつひとつからは、氏のそれらに対する深い愛情が感じられ、逆説的に言えば、「愛はモノにしか宿らない」という印象を強く抱いた。今後も進化し続けるToma氏のアトリエ。日を置かず、今度は夜に訪れてみたい。 Toma Campbell(トーマ・キャンベル)アカサカベース サウンドグッズ研究所でプロダクトデザインを担当するアーティスト。「クリエイティブの本質とはモノづくりにある」という信念のもと、音響、照明、インテリア、音楽をはじめとするメディアアートの制作に取り組んでいる。作品を通じて世界中の人々を笑顔にするのが自分の夢。テレビ、音楽、広告、WEB業界を経て、AkasakaBase Sound Goods Laboratory を東京赤坂にオープン。 2004年/モノフォニカレコードから「ハミングキッチン」発売 2006年/東京インタラクティブアドアワード入賞 2015年/東京ビッグサイト「ハンドメイドフェス」にオリジナルスピーカーを出展 2019年/東京赤坂にメディアアート工房『アカサカベース』オープン AkasakaBase Sound Goods Laboratory https://akasakabase.com/ ...

アナログオーディオフェア2019 レポート

2019年5月19日、20日の2日間で開催された「アナログオーディオフェア 2019」 でのイベント『連載ビィ二ジャン出張針交換で拡がるMMカートリッジの宇宙』で田中伊佐資氏よりこの秋〜冬に 発売予定の新製品をご紹介いただきました。 通常アルミニウムで作られるカンチレバーになんと木材(!)を採用した逸品です。今までになかった音を奏でてくれます。 田中氏と音楽之友社 編集長 吉野氏の愉快なトークに導かれ、様々なジャンルのレコードで聴き比べ、さらにカンチレバー素材の異なる当社のレコード針とも比較していただきました。 当初は予定になかったにもかかわらず、会場にいた当社の事業部長 仲川や製造マネージャー 奥を会場のみなさんに紹介してくださり、製品についてお二人と一緒に説明させていただきました。 会場のみなさんにはどの音がお好みか挙手をしていただき、私たちメーカーにとってはとても貴重な機会となりました。 当日の様子は6月19日(水)発売の「Stereo」7月号(音楽之友社)で取り上げていただいています。 黒柿を採用したWood Carving Cantilever商品の発売をお楽しみに!! <追記>発売しました!! <商品はこちらから>...

「DMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPS 2019 関西予選」レポート

5月26日にアメ村Triangleで開催された「DMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPS 2019 関西予選」に行ってきました! 大阪のDJ機材販売店mikigakki djs+さんがオーガナイズされています。当社は本大会のスポンサーをさせて頂きました! 出場者したDJ全員、選曲やパフォーマスなど大会に対しての真剣度、テクニック、音楽センス全てにおいてレベルが高く、圧倒されました。 また、東海予選でもそうでしたが、来場者ではたくさんの小学生、中学生がお父さんやお母さんと一緒に来場しているのにはとても驚きました!デモ機として設置されていたTechnicsのSL-1200mk7を彼らが巧みに操る姿はまさに"DJ"! 小、中学生の関心の高さがうかがえる中、関西予選を制したDJは、なんと中学生1年生のDJ RIONさん。並み居る猛者を押しのけて堂々たる優勝でした! 関西の代表として8月24日に東京で開催されるDMC JAPAN FINALでのPLAYが今から楽しみです。 ...

当社工場の職人へインタビュー(2)

当社工場で働く職人へ、インタビューを行いました。 名前:M.M(製造グループサブリーダー) 勤続年数:13年 担当:組み立て - やりがいを感じる瞬間は? 組みあげた針が無事に出荷された時です。 - 難しい作業は? 滅多に注文が来ない(年間に数本しか来ない)型番を組む時です。 ...